「子宮内膜症」は、子宮の内膜組織が何らかの原因で子宮の壁(子宮筋層)に進入したり、
卵管を通って腹腔内へ散らばってしまうことで起こる病気です。
本来の場所以外に散った内膜組織も自らの卵巣で作るホルモンに反応し増殖、出血を繰り返します。
子宮筋層内でコブ状に増殖したり、腹膜上に出血斑を作り、線維状に増殖し周囲の組織と癒着したり、卵巣にのう腫を形成したりします。
月経時の症状
月経時以外の症状
薬物療法と手術療法あるいはその併用療法があり、各々の年齢、未婚か既婚かなど、また症状の程度などによって使い分けられます。
病気が進行しなければ、薬だけでも十分治療することができますので、放置しないことが大切です。
月経の指令を伝えるホルモン(GnRH)と非常によく似た構造をもった薬が治療薬です。
この薬を使いますと、下垂体からのホルモン分泌が抑えられ卵巣からの卵胞ホルモン分泌を低下します。
そのため月経は止まり、「子宮内膜」の組織の増殖や出血が止まり、病巣部は萎縮します。
卵胞ホルモン低下によって、治療中、ほてり、肩こり、頭痛などの症状が起こります。
子宮内膜症の病巣に直接作用して内膜の増殖を抑制する作用や、女性ホルモン(エストロゲン)の上昇を抑制する作用、排卵を止める作用により、月経痛や骨盤痛などの症状をおさえ、やわらげる効果を発揮します。
エストロゲンとプロゲステロンの合剤で、月経困難症の治療や子宮内膜症の予防などを目的に用いる薬剤です。